ふれあいJA広場
JAのサポートで児童が仕入れや販売を体験
- 愛媛県 JA愛媛たいき
- 2024年5月
JA愛媛たいきは、食農教育の一環として大洲市立大洲小学校5年生の「総合的な学習の時間」をサポートしています。子どもたちはこの時間のなかで、みずから店を作って農産物の販売を体験。地域の食と農、商売の楽しさやお金のたいせつさを学んでいます。今年2月の参観日には体育館内に工夫を凝らした4つの店舗を並べ、子どもたちみずからが店員となって保護者や学校関係者にイチゴを販売しました。販売はコロナ禍の影響もあり、3年ぶりの対面販売でした。
この「総合的な学習の時間」へのサポートは、子どもたちが故郷のよさを再発見し、地域の発展について考える機会を作りたいと学校から相談を受けたことがきっかけでスタートし、今年で9年になります。「販売体験のススメ」と題した独自のカリキュラムに年間20時間以上を当て、講師のJA職員や生産者、地域企業から店作りに必要なノウハウを学びながら、店名や目標、商品チラシの作成、接客、仕入れから売値、利益の計算などはすべて子どもたちで考えます。販売するイチゴも子どもたちが食べ比べて決め、JAから仕入れました。商品をピーアールする体験は地域の風土と食への関心を高め、大人との関わりは流通の仕組みをひもとくきっかけになっています。
販売体験当日は、JA職員もサポーターとして参加。会場は行列ができるほどにぎわい、用意したイチゴはすべて完売しました。販売を終えた子どもたちは「緊張したけれど楽しかった。全部売れてうれしい」「一年間学んだことを伝えることができた」と目を輝かせ、授業を運営する同JA営農部販売企画課の西山美樹担当は「子どもたちの可能性は無限大で、大人が学ぶことも多い。食と農が持つ多様性で、子どもたちの生きる力を育みたい」と話していました。
(清水伸祐)